2017年6月9日金曜日

Hearthstoneの配信が快適にできるPC選び

TwitterでHSの配信に必要なPCスペックについてツイートしたら意外と需要がありそうだったのでまとめました。

結論から述べると、PassMarkのベンチマークでAverage CPU Markが3500以上かつ4GB以上(8GB以上あるとより快適)のメモリを積んでいればそこそこ快適に配信可能かと思います。
…と、言われてもほとんどの方は「なんのこっちゃ?」という感じだと思いますので、続きをご覧ください。
分かる方は上記の指標で購入すればokです。

※本記事で言う"快適"の意味はゲームが落ちたり配信がコマ落ちすることなく動作することを指します。
※※本記事の内容は100%快適に配信が可能であることを保証するものではありません。配信時の負荷は配信設定やWindows上で同時に動作しているその他のアプリケーション等によって異なります。



予想外に記事が長くなってしまったので最初に記事のまとめを書いておきます。分かる人はこれだけ見とけば大丈夫です。
  1. 新品PC買うならデスクトップ、ノート共にIntel Core iシリーズが乗ってれば大抵ok
  2. メモリは4GB以上、できれば8GB以上あるとなお良い
  3. HS配信できればいいだけなら中古PCはコスパ○
  4. 第1世代Core iシリーズ(型番が数字3桁のもの)はやめとけ
  5. 中古ノートPCは省電力版(型番末尾にUorYがついてるもの)に注意しろ
  6. CPUの性能はPassMarkを参考に(最低限3500くらいはあった方が無難)

配信にあたって特に大事なパーツはCPUとメモリです。メモリに関しては増設が容易ですので、本記事では換装が難しい(あるいは不可能)なCPUについて述べていきます。
「CPU/メモリってなんぞや?」という方はこちらをご参照下さい。

HSはFPSのようなアクションゲームに比べて負荷が低いため、古いPCでも大抵問題なく動作します。しかし、配信はリアルタイムに映像を録画/処理する必要があるため、HSを動作させるよりも高い負荷が掛かります。よって、これらの処理を同時に行える処理能力を持ったCPUを搭載したPCがHS配信には必要になります。

では「どのCPUがいいんだよ」という話しになりますが、CPUには多種多様な製品が存在するため、一概にコレと言う事はできません。そこで、今回は最もメジャーなCPU、Intel Core iシリーズのお話をさせて頂きます。

Intel Core iシリーズには大別してi3,i5,i7の3つが存在します。更にこれら3つの中に世代(執筆時第7世代まで存在)と処理能力ごとに型番が異なる数多くのラインナップが存在します。例えば現行のi5で最も処理能力が高いものはCore i5 7600K、最も処理能力が低いものはCore i5 7400Tとなっています。これら型番は基本的に処理能力が高いものほど数字が大きく、低いものほど型番の数字も小さくなっています。

デスクトップ向けCore iシリーズであれば現行のシリーズ中、最も処理能力が低いCore i3 7100Tであっても十分な処理能力があります。よって、現行のCore iシリーズを搭載しているデスクトップPCであればどれを買っても快適にHS配信が行えるでしょう。1世代前の製品(型番の頭が6で始まるもの 例:Core i3 6320)でも問題ありません。

ノートPCといったモバイル向けの製品についても、現行の第7世代、または1世代前の第6世代Core iシリーズを購入しておけば問題無いでしょう。

デスクトップ、ノートPC共にCore iシリーズを搭載していて現在新品で販売されている製品は大抵第6世代以降だと思いますので、デザインや機能、懐具合等と相談しながら購入すれば良いと思います。

複雑なのは第5世代以前を搭載していることの多い中古、とりわけ型番が分かりづらいモバイル向け製品を搭載しているノートPCです。先に「型番は処理能力が高い方が数字も大きくなる」と述べましたが、モバイル向けの製品に限っては異なる場合があります。それは"省電力版"という製品が存在するためです。
※正確にはデスクトップ向けCore iシリーズにも省電力版は存在しますが、元の性能がモバイル向けに比べて高い為、基本は気にしなくて大丈夫です。

省電力版とはその名の通り消費電力を抑えたモデルですが、省電力化を代償に性能が低くなっています。更には型番の数字が小さい通常版より型番の数字が大きい省電力版の方が性能が低い場合があります。第3世代Core i3を例にすると、Core i3 3110M(通常版)とCore i3 3229Y(省電力版)を比べた時、型番の数字は3229Yの方が大きいですが、実際の性能は3110Mの半分程度しかありません。

このように省電力版には注意が必要ですが、それを見分ける方法があります。それは型番末尾の英字です。モバイル向けCore iシリーズの省電力版には型番末尾にU、またはYの文字がつきます(デスクトップ向け省電力版の場合はS、またはT)。省電力版の中にもHS配信をする上で十分な性能を持った製品も存在しますが、基本は手を出さない方が無難でしょう。

また、中古のPCを購入する場合、デスクトップ向けモバイル向け共に第1世代のCore iシリーズは選択しないようにしましょう。Core iシリーズは第1世代とそれ以降で大きく性能が変化しており、価格差から言っても第1世代を選択する理由は皆無です。第1世代Core iシリーズの見分け方は型番が3桁の製品です(例:Core i3 560)。

とにかくHS配信が安く快適にできればいい、という方にとって中古PCはかなりコスパがいいと思います。使用感を気にしない方にはおすすめです。参考までに私が炉端の集いでの配信用に購入し、実際に配信に使用しているPCを載せておきます。

製品:Dell E6230
CPU:Core i5 3340M
メモリ:5GB
ベンチマーク:4215
購入価格:約1万5千円

最後にCPU選びに役立つサイトを一つご紹介します。冒頭にも名前の出たPassMarkです。

 PassMark https://www.cpubenchmark.net/

このサイトには各種CPUのベンチマーク(性能の指標を数字で表したもの。性能が高いほど数字が大きくなる)が掲載されています。特に性能の低い第5世代以前のモバイル向けCore iシリーズ搭載PCや、Core iシリーズ以外のCPU搭載PCを購入する際は参考になります。目安として最低限Average CPU Mark3500以上あれば問題ないかと思います。使い方は右上の検索欄にスコアを調べたいCPUの型番を入力すればokです。

本記事で新たなHS配信者が生まれれば幸いです。


以上

2 件のコメント:

  1. この記事を見てハースストーンの配信がしたくなり同じような性能のPCを買ったのですが、どうにも上手く配信が出来ず苦戦しております
    そこで参考にしたいのでarikaさんが実際に使っている配信ソフトとその設定をブログに載せて頂けないでしょうか
    よろしくお願いします

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    1. 了解です。配信設定の仕方も記事にしようか迷ってた所なので近日中に書きますー。

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